血糖値を下げる運動療法

糖尿病と言えば、インスリン注射などを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、進行した糖尿病でない限り、薬物での治療は始めません。糖尿病治療で最初に始めるのは、食事療法と運動療法です。

 

ここからは、厚生労働省のガイドラインに従って、どういうポイントに注意すればいいのかを紹介していきます。

 

 

運動療法とは

糖尿病の診断を受けたら、食事療法以外にも、自分の基礎体力・年齢・体重・健康状態などを踏まえたメニューの運動療法をお医者さんと相談して作成します。

 

運動療法の目標として、運動の頻度はできれば毎日、少なくとも週に3〜5回、運動量は20〜60分、運動強度は中等度(ややきつい)の全身を使った有酸素運動が一般的に勧められています。

 

でも、病人なのにどうして運動が必要なんでしょう。そもそもなぜ運動を行うのか。運動を行うと、筋肉で大量のエネルギーを必要とします。

 

そのエネルギー消費のために、血液中のブドウ糖や脂肪酸が大量に使われるようになるので、血糖コントロールやインスリン抵抗性・脂質代謝の改善効果となり、糖尿病の改善が期待できるようになります。

 

さらに運動により、内臓の脂肪細胞が小さくなって、脂肪組織で作られるアディポサイトカインなどのインスリンの働きを妨害する物質の分泌を少なくすることができます。このため筋肉や肝臓の糖の処理能力が改善し、血糖値の抑制・降下作用が発揮されます。

 

しかし、運動をしないと筋肉が痩せてしまい、体重が少なくても脂肪がつきやすい身体になりがちです。

 

これを「かくれ肥満」といい、身体の基礎代謝が低くなり、同じ身長・体重の人でも同じ分量の食事で脂肪に変わる分が増えてしまいます。

 

ですから、運動療法では、運動をすることで筋肉をつけ、基礎代謝を増やし、中性脂肪を減らしやすい身体にすることで、糖尿病の改善効果を狙うのです。

 

特に、食後30分から2時間の間に運動をすることで、食事の後の急激な血糖上昇(食後高血糖)を抑える効果も認められています。

 

 

どんな運動をどれだけ行えばいいの?

血糖値を下げる運動療法とは

(1)運動種目
運動療法を行うには、運動を行うことで筋肉がブドウ糖や脂肪酸を多く使うことも目的とします。
その時には、身体の中でもできるだけ大きな筋肉を使うことが望ましいと言われています。

 

●ウォーキング(速歩)・ジョギング・水泳・自転車などの有酸素運動
が望ましい運動です。

 

(2)運動時間
1回の運動時間は20分以上必要です。
運動を開始したばかりでは、エネルギー源は筋肉のグリコーゲンが使用されますが、運動を開始して10分以降になると、血液中の糖が、15分以降だと脂肪酸が利用されるようになるからです。

 

(3)運動強度
「ややきつい」と感じられる中等度の運動(心拍数が100-120拍/分、最大酸素摂取量の40-60%)あるいはそれ以下の強度が運動を行ないましょう。
中等度の運動であれば、エネルギー源として糖と脂肪酸の両方が消費されるからです。

 

(4)運動頻度
運動はできれば毎日、少なくとも1週間のうち3日以上行なうようにしてください。最近の研究では、1週間に合計150分以上の運動を行うと効果的だといわれています。

 

血糖の処理能力を高めて、それを運動後12〜72時間持続すると、血糖値を低下させる効果が高まるからです。

 

最初は歩行時間を増やすなど徐々に身体活動量を増加させていき、自分にあった運動を取り入れるなど段階的に運動を加え、楽しさを実感できるように工夫していくことが運動療法を継続していく大事なポイントとなります。

 

 

具体的な運動量をイメージしよう

どれだけ運動すればいいのかは、厚生労働省が策定している「エクササイズガイド2006」が参考になります。
このガイドでは、1週間の間の運動量を決めています。

 

普段あまり身体を動かしていない人は、自分の身体の活動量(身体を動かす、長時間座っていない、エレベータを使わない、など)に応じて目標を決め、普段の生活の中で身体を動かすことを増やすことから始めましょう。

 

その運動量は「1週間に23エクササイズ」です。

 

血糖値を下げる運動療法とは

 

そのうち4エクササイズ以上は活発な運動を行うようにしましょう!

血糖値を下げる運動療法とは

( )内は1メッツに相当する時間を示しており、歩行を1時間(20分×3)行なうと、3メッツになるというように計算してみてください。

 

厚生労働省のガイドラインでは、歩行運動ならば、1回15〜30分、1日2回、1日の運動量では男性なら9,200歩、女性なら8,300歩を目標とした運動量を推奨しています。

 

 

運動を継続するために

運動療法を続けるために、以下のようなポイントに注意すると、自分にあった運動を継続しやすくなりますよ。

 

●ひとりでできる運動を毎日同じだけ…毎日続けるために、場所を選ばず、いつでもどこでもできる運動を選び、2日に1日は行いましょう。

 

●ウォームアップとクールダウン…運動は1日30分を目安としましょう。朝晩2回に分けても大丈夫です。最初はゆっくりとピードを上げ(ウォームアップ)、終了時は徐々にドを下げます(クールダウン)。

 

●運動の強さは、きつすぎず、楽すぎず…少し汗ばむくらい、隣の人と会話ができるくらいの運動が目安で、疲れすぎてしまうようならセーブしましょう。

 

●食後1〜2時間後に行う…食後の血糖上昇が抑えられます。

 

糖尿病の場合には、急に激しい運動をしてはいけないし、運動量が足りなすぎても効果がありません。それでも、難しいという方は、生活の中でこういう工夫をしてみたら、運動量を増やすことがもっと簡単にできますよ。

 

 

血糖値を下げる運動療法とは

 

 

運動をするときの注意点

運動を行う前には、準備運動や整理運動をしっかり行いましょう。

 

でも、血糖がコントロールされていないT型T型糖尿病患者、空腹時血糖250mg/dl以上の方、尿ケトン体陽性者の方は、運動中に高血糖になることがありますので注意しましょう。

 

逆に、インスリンや血糖降下薬(特にスルホニル尿素薬)で治療を行っている方は低血糖になりやすいこともあるので、同じく注意が必要です。

 

また、眼底出血、腎不全、虚血性心疾患、骨・関節疾患など合併症がある方は、脈拍や心拍の上昇によって普段以上の負担がかかる場合がありますので、運動する場合は医師の指示によく従ってください。

糖尿病に運動療法は必要?

糖尿病改善するため、運動療法を行う事は、運動が苦手な方にとって苦痛に感じることでしょう。中には、運動療法を行うことに対して疑問を持っている方もいるかもしれません。

 

確かに、糖尿病を改善するためには、運動療法を行うことは不可欠です。ですが、その人その人の体の状態で運動しないほうが良い場合や、また別の病気のため運動療法を避けるべき場合もあります。

 

糖尿病を改善するために運動療法を行うときは、自分の体の状態を確認して運動してよいか見極めることも、確かに大切なんです。

管理人が自力で血糖値285を136にしました。



 

しっかり意識してやれば、血糖値を下げることは可能です。

下げてしまってから、それを維持することも忘れずに!

私が意識してやっていることをお伝えします。

一助になれば幸いです。

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