血糖値を下げる薬(血糖降下薬)について
空腹時/食前血糖降下薬
(適度に/明らかに空腹時血糖を下げる薬)
種類 | 商品名 |
---|---|
ビグアナイド薬 | メトホルミンなど |
チアゾリジン薬 | ピオグリタゾン(アクトス) |
スルホニル尿素薬 | グリメピリド(アマリール)など |
配合薬 | メタクト配合錠 |
中間型/持効型インスリン | NPH、グラルギン(ランタス)、デテミル(レベミル) |
(注)スルホニル尿素薬は食後血糖値降下にも適度に効果があります。
食後血糖降下薬
(適度に/明らかに食後血糖を下げる薬)
(注)混合型インスリンは空腹時もカバーするようになっています。
管理人が自力で血糖値285を136にしました。
下げてしまってから、それを維持することも忘れずに!
私が意識してやっていることをお伝えします。
一助になれば幸いです。

血糖値を下げる薬について記事一覧
ビグアナイド薬とは、インスリン分泌を促進する糖尿病では一番使用されることの多いスルホニル尿素剤(SU薬)より数年遅れて販売されるようになった薬剤です。実際の薬剤名としては、メトホルミンとブホルミンの2剤があります。SU薬は膵臓に働きかけてインスリン分泌を促す作用をしますが、ビグアナイド薬は肝臓に働きかけ血液中の糖を作り出す糖新生を抑えてインスリンの効果を高める働きをします。この効果は、食欲を抑える...
メトホルミンはビグアナイド薬系の血糖値を下げる効果のある、糖尿病患者の治療に用いる薬剤です。働きとしては、インスリン分泌を促進させるのとは違い、インスリンを効きやすくする効果があります。以前に、乳酸アシドーシスを起す副作用があると使用を控えていた時期もありましたが、現在はその効果が見直されていて、多用される薬剤の一種です。糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの一種で血糖を調節しきれ...
グリメピリド(アマリール)は、スルホニル尿素薬系の血糖降下薬です。他の薬と比較してインスリン分泌の効果はそれほどでもないのに、他の薬と同程度もしくはそれ以上血糖を下げる効果をもたらします。そのため、インスリンに対する感受性を高める効果を持つと考えられています。インスリン分泌作用が穏やかであるため、スルホニル尿素薬系の副作用である二次無効や低血糖のリスクが小さいと考えられています。効能食事療法や運動...
スルホニル尿素薬は服用する経口血糖降下薬の中では最強の薬で、世界の中でもビグアナイド薬とともに糖尿病の基本薬です。スルホニル尿素薬は、第二次世界大戦の頃の感染症治療薬の副作用として、重篤な低血糖による昏睡が確認されたのをきっかけに発見されました。そして1955年〜56年に第1世代のスルホニル尿素薬と言われる抗菌作用はなく血糖降下効果のあるカルブタミドとトルブタミドが作られ、1970年以降には第2世...
メタクト配合錠は、2010年から発売されている糖尿病治療薬です。「配合錠」という名の通り、メタクトは複数の成分が配合された【合剤】なんです。具体的に名称を挙げると、チアゾリジン系の「メトグルコ」とビグアナイド系「アクトス」という2つを薬を1錠にしたお薬です。「メトグルコ」、そして「アクトス」、この2つの名前を合体させて「メタクト」という名前になりました。チアゾリジン系の薬剤は、インスリン抵抗性改善...
配合剤とは、何種類かのお薬の成分をひとつの薬の中に含ませた医薬品で、飲み薬、目薬、吸入薬などがあります。組み合わされている成分は、似た効果を持ったもの同士や、異なる効果を持ったものなど様々です。単一の成分よりも、複数を合わせることで効果を高めたり、副作用を抑えたりすることが可能です。病院を受診した時に、「この薬は胃を荒らすから、もう一つ別の薬を出しておきますね」なんて言われたことありませんか?配合...
ピオグリタゾン(アクトス)は、血糖値を下げるお薬です。糖尿病の治療に用います。チアゾリジン系(グリタゾン系)の新しいタイプで、その作用から「インスリン抵抗性改善薬」と呼ばれ、肥満がありインスリンの作用が鈍っている人に向く血糖値を下げる働きの薬剤です。血糖値は、血液中の糖分膵臓から分泌されるホルモンの一種であるインスリンで調節されますが、そのインスリンの分泌量が減ったり、働きが低下すると血糖値が上が...
チアゾリジン薬は、インスリンの働きが悪くなっている人に、血液中のアディポネクチンという脂肪細胞から分泌されるホルモンを増やして、血液中のブドウ糖を筋肉や脂肪でエネルギーとして使われるよう支援する働きをするとともに、肝臓でブドウ糖が作られる糖新生の働きを抑えます。インスリンが効率的に働くようになれば、筋肉や肝臓でのブドウ糖のエネルギー変換効率がよくなります。またの名を、ペルオキシソーム増殖剤応答性受...
糖尿病で、必ずインスリン注射が必要なT型糖尿病の方や、糖尿病昏睡や重症感染症の人、経口薬での血糖値コントロールができない方は、インスリンによる血糖値コントロールを行います。インスリンには、その効果が現れるスピードによって、超速効型、速効型、中間型、持効型、混合型(超速効型あるいは速効型と中間型の混合)という種類に分けられます。※インスリンの特性を理解していないと、血糖のピークとインスリンの最大作用...
DPP-4阻害薬は、糖尿病治療薬の副作用である低血糖を起こしにくい薬として開発された、糖尿病治療薬の中でも最も新しいタイプの薬です。糖尿病は、血液中の糖が異常に多くなって、これが原因で腎臓機能の低下(腎症)、失明(網膜症)、足の切断(末しょう神経障害による壊死)など、恐ろしい症状の合併症につながります。これを予防し、血糖値を正常値に戻す働きをさせるために、様々な糖尿病治療薬が開発されています。これ...
食事を摂ることで小腸から分泌されインスリンの分泌を促すホルモンがあります。そのホルモンとは、インクレチンといい、このインクレチンにはGLP-1(グルカゴン様ペプチド1)とGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)の2種類のホルモンがあり、いずれも膵臓のβ細胞に働きかけてインスリンを分泌させる働きをします。特にGLP-1は血糖値が高い場合にだけインスリンを分泌させるという特性を持つため...
α-グルコシダーゼ阻害薬は、食事に含まれるデンプンや糖質の分解を抑制し、ブドウ糖としての吸収を遅らせることで、食後の血糖値の急激な上昇を抑える働きをします。食事で摂取されたデンプン(炭水化物)は、小腸で二糖類に分解され、さらに二糖類分解酵素(α-グルコシターゼ)により単糖類に分解されて、最終的に吸収されていきます。この時のα-グルコシターゼの働きを阻害することで、糖類の分解や吸収を遅らせるという働...
アカルボース(グルコバイ)は、糖尿病の治療に用いられ、食後の血糖上昇を抑える薬です。アカルボースの働きは、小腸での炭水化物(デンプン・等)を分解する酵素(α-グルコシダーゼ)の働きを阻害し、分解された糖の消化吸収を抑えて遅らせることで食後の過血糖を抑えることができます。この働きから、従来の血糖を下げる働きをする糖尿病治療薬とは異なる部類と考えられています。そのため、「α-グルコシダーゼ阻害薬」や「...
アログリプチン(ネシーナ)は糖尿病を治療するため、2010年から発売されている血糖値を下げる薬で、DPP−4阻害薬の一つです。アログリプチン(ネシーナ)は国内3番目のDPP−4阻害剤で、単剤での使用以外にも、全ての糖尿病治療薬との併用も可能です。その作用は血糖に依存するため緩やかなため、効き過ぎによる低血糖を起こしにくく、食欲の増進もないので体重増加も抑えられます。これらの特徴から、新たに糖尿病治...
エクサナチド(バイエッタ)は、GLP-1受容体作動薬の一種で、2010年から発売されている血糖値を下げるための糖尿病治療の薬です。食事をきっかけにインクレチンというホルモンの一つGLP-1というホルモンが分泌され、これにより血糖値を下げるインスリン分泌が促されます。このGLP-1に注目して、服用や注射によって外部からこのGLP-1を補うことで血糖値を下げる効果を目的としています。しかし、体内で分泌...
シタグリプチン(ジャヌビア)は、糖尿病を治療するため、血糖値を下げる薬で、DPP−4阻害薬の一つです。シタグリプチン(ジャヌビア)は、糖尿病を治療するため、血糖値を下げる薬で、DPP−4阻害薬の一つです。インクレチンという膵臓からのインスリン分泌を促すホルモンの分解を抑えて、糖の産生を抑えることができます。また、インクレチンの特徴として、血糖値が低い時にはインスリン分泌を促さないため、必要以上に血...
ナテグリニド(スターシス)は、糖尿病治療に用いられる血糖値を下げるための薬です。その作用は、すい臓で作られるインスリン分泌を増やすことで血糖値を下げる働きをします。ただし、インスリン分泌ができないT型糖尿病患者には使えません。ナテグリニド(スターシス)の作用の発現スピードが速いため、高血糖になりやすい食後の血糖コントロールのために用いられます。速効短時間型なので、食事の直前に服用し、自然なインスリ...
ビルダグリプチン(エクア)は糖尿病を治療する、2010年から発売されている血糖値を下げる薬で、DPP−4阻害薬の一つです。ビルダグリプチン(エクア)は国内2番目のDPP−4阻害剤で、単剤での使用ではやや弱いため、他の糖尿病治療薬と併用をしますが、正式に認められているのはスルフォニル尿素系薬剤のみです。その作用は血糖に依存するため緩やかなため、効き過ぎによる低血糖を起こしにくく、食欲の増進もないので...
ボグリボース(ベイスン)は、食後の血糖上昇を抑える作用があり、1994年から発売されている薬で、糖尿病や糖尿病予備軍(耐糖能異常)の治療に用いられます。その働きは、小腸での炭水化物(デンプン・等)を分解する酵素(α-グルコシダーゼ)の働きを阻害し、分解された糖の消化吸収を抑えて遅らせることで食後の過血糖を抑えることができます。この働きから、従来の血糖を下げる働きをする糖尿病治療薬とは異なる部類と考...
ミグリトール(セイブル)は、糖尿病の治療に用いられ、食後の血糖上昇を抑える薬です。その働きは、小腸での炭水化物(デンプン・等)を分解する酵素(α-グルコシダーゼ)の働きを阻害し、分解された糖の消化吸収を抑えて遅らせることで食後の過血糖を抑えることができます。この働きから、従来の血糖を下げる働きをする糖尿病治療薬とは異なる部類と考えられています。そのため、「α-グルコシダーゼ阻害薬」や「食後過血糖改...
ミチグリニド(グルファスト)は、ナテグリニド(スターシス)と同じく、糖尿病治療に用いられる血糖値を下げるための薬で、グリニド系の新しい薬です。その作用は、すい臓で作られるインスリン分泌を増やすことで血糖値を下げる働きをします。ミチグリニドは、インスリン分泌ができないT型糖尿病患者には使えません。ナテグリニド(スターシス)の作用の発現スピードが速いため、高血糖になりやすい食後の血糖コントロールのため...
リナグリプチン(トラゼンタ)は糖尿病を治療するため、血糖値を下げる薬で、DPP−4阻害薬の一つです。リナグリプチン(トラゼンタ)は国内4番目のDPP−4阻害剤で、単剤での使用以外にも、全ての糖尿病治療薬との併用も可能です。その作用は血糖に依存するため緩やかなため、効き過ぎによる低血糖を起こしにくく、食欲の増進もないので体重増加も抑えられます。胆汁排泄型のため、腎臓病の人でも使え、腎機能の程度に関わ...
リラグルチド(ビクトーザ)は、GLP-1受容体作動薬の一種で、血糖値を下げるための糖尿病治療の薬です。食事をきっかけにインクレチンというホルモンの一つGLP-1というホルモンが分泌され、これにより血糖値を下げるインスリン分泌が促されます。このGLP-1に注目して、服用や注射によって外部からこのGLP-1を補うことで血糖値を下げる効果を目的としています。しかし、体内で分泌されるGLP-1は体内ですぐ...
速攻型インスリン分泌促進薬は、糖尿病の血糖値をコントロールし下げることを目的とした、スルホニル尿素薬と同じような働きを持つ、膵臓のβ細胞に影響してインスリン分泌を促進させる薬です。血糖降下作用は、インスリンの基礎分泌を促進するスルホニル尿素薬より弱いですが、空腹時の効果スピードが特徴なのです。使い方は、食前に服用によって使われ、速やかな吸収により効果を発揮します。ただ、効果が効き始めるのが15分以...
治療の現場で使われているインスリン製剤には、作用の発現時間や作用持続時間の違いによって、超速効型、速効型、中間型、混合型、持効型の5種類に分類されます。中でも、超速効型と速効型は、作用発現までの時間が短く、持続時間も数時間であるため、基礎分泌を補うというよりも、追加分泌を補うために使用されます。(日本糖尿病学会 編:糖尿病治療ガイド2012-2013 文光堂:55, 2012より改変)患者によって...
インスリンアスパルトは、2001年に、ヒトインスリンのアミノ酸配列に人工的に変更を加えたインスリンアナログ製剤です。効果は超速効型で、40分ほどで作用のピークに達することができるようになりました。アスパルトは、6量体の状態の結合が弱いため、皮下注射によって体内に入ると体液で薄められ、速やかに二量体、単量体へと分解し、毛細血液吸収されることが可能になり、それまでのインスリンよりも早い吸収と血糖降下作...
インスリンリスプロは、2001年に、ヒトインスリンのアミノ酸配列に人工的に変更を加えたインスリンアナログ製剤です。その作用が現れる時間が15分以内と非常に早い、超速効型インスリン製剤です。作用が速やかに現れるため、食事の直前の投与で、食後高血糖を抑えることができ、取扱い易くなりました。リスプロは、6量体の状態の結合が弱いため、皮下注射によって体内に入ると体液で薄められ、速やかに二量体、単量体へと分...
インスリングルリシンは、リスプロ、アスパルトに続いて米国で3番目に認められた超速効型インスリンアナログである。速効型インスリンに比べ、作用が現れる時間が早く作用持続時間が短いのが特徴です。作用発現時間が短いため、食事の直前15分前から食後20分までの間で投与ができるようになり、患者にとって食後血糖コントロールのための使い勝手はよくなりました。その効果や安全性については、リスプロやアスパルトに対して...
人間と同じアミノ酸配列で作られた、類似化合物(アナログ)ではないレギュラー(正規)インスリンのことをヒューマンレギュラーと呼びます。タイプとしては、速効型のインスリンです。人のインスリンは51個のアミノ酸で構成されるアミノ酸がつながったペプチドホルモンですが、動物によってその配列が異なります。1922年以来使われていたインスリンでは牛や豚を使っていたため、人のアミノ酸とは構成が少し違い、アレルギー...
シタグリプチン(ジャヌビア)は、糖尿病を治療するため、血糖値を下げる薬で、DPP−4阻害薬の一つです。インクレチンという膵臓からのインスリン分泌を促すホルモンの分解を抑えて、糖の産生を抑えることができます。インクレチンの特徴として、血糖値が低い時にはインスリン分泌を促さないため、必要以上に血糖を下げることがありません。シタグリプチン(ジャヌビア)は国内初のDPP−4阻害剤で、単剤での使用以外にも、...
デテミル(レベミル)は、作用の持続化を目的とした新たなインスリン製剤で、中間型インスリン(NPH)よりも緩やかな持続を示すことが可能になりました。デテミルと人間が自然に持つインスリンの代謝パターンは類似しており、また、安全性にも差異が無いことが確認されています。NPHに比べてピークが少なく、24時間に渡り効果が持続することが確認されており、また、空腹時血糖の変動や、夜間低血糖の変動を抑えられるよう...
インスリンは、血糖を下げられない糖尿病がほとんどないと言えるくらいの血糖を下げる特効薬です。インスリン療法は、健康な人の自然なインスリン分泌パターンに近づけるようインスリンの分泌の基礎量を補うために、持続的な空腹時血糖の上昇抑制が続くようにする療法です。中間型インスリン製剤は、インスリンの効果は一定というよりは、緩やかなピークがあります。健康な人のインスリン分泌はほぼ一定ですから、中間型インスリン...
膵臓ホルモンの一つインスリンとは構造が少し異なるインスリン製剤(インスリンアナログ)で、超速効型インスリンアナログと中間型インスリンアナログを3:7の割合で含む混合製剤です。基礎分泌と食事直後の追加分泌に対応する作用を備え、より生理的なインスリン分泌に近い作用を発現することができます。注射後30分くらい経ってから効果が出始め、2時間ほどでピークを迎え、6時間程度持続します。また、食事直前である15...
超速攻型と中間型を混合させたインスリン製剤です。基礎分泌と食事直後の追加分泌に対応する作用を備え、より生理的なインスリン分泌に近い作用を発現することができます。また、食事直前である15分以内の注射ができるため、使用者にとって便利さアップになりました。混合型インスリンとしての種類には、超速攻型50%、25%の2種類があり、最も適した製剤を選べるようになっています。効能細胞内への糖の取り込み、肝臓での...
治療の現場で使われているインスリン製剤には、作用の発現時間や作用持続時間の違いによって、超速効型、速効型、中間型、混合型、持効型の5種類に分類されます。混合型インスリンとは、超速攻型や速攻型と中間型を組合せ、基礎分泌と追加分泌の両方を補うことができるようにしたものです。薬剤は、超速攻型あるいは速攻型と中間型を様々な比率で混合されたもので作られており、それぞれの作用発現時間に効果が表れるように調整さ...
グラルギンは中間型インスリン(NPH)と比べ、低血糖の状態を増やさずに高血糖が現われてくる部分を減らすことができた薬剤で、これにより血糖の変動を減少させることができます。また、ピークを起さず、ほぼ24時間効果を持続することができます。効果インスリン療法が適応となる糖尿病患者にのみ用いられます。糖尿病以外の腎性糖尿、甲状腺機能異常などによる耐糖能異常など糖尿病類似の病態には使用できません。用法成人に...